目次へ戻る

/ 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11 / 12 / 13 / 14 /

■第11回ワークショップT(2004年6月24日)

ゲストスピーカー:本田工業(株) 代表取締役 本田 英行 氏

タイトル:「第2創業 成功の条件」


1.本田氏の略歴
 1962年慶応大学工学部機械学科を卒業。父親の跡を継ぎ家業のサッシ・硝子会社の2代目社長となる。三井物産系サッシ会社で5年間開発に従事。試験装置分野で起業。動風圧試験装置、境界層風洞、断熱試験装置など試験装置や設備において国内トップクラスの信頼と実績を得る。現在は(財)ベンチャサプライズセンター理事、大阪支部長として若手起業家の育成やベンチャー支援にも取り組んでいる。


2.講演内容
(1)私の培ってきた仕事
 風洞の実績を培った独自の「流れ制御技術」を応用して、サッシやカーテンウォールの水密,気密、層間変位試験分野でオンリーワン企業となった。自然の風をシュミレートする大型境界層風洞は、ビルの周辺風速の解析、自動車の風力係数の算定などに利用されている。微風速の計測を行うため、世界で始めてゲルマニューム風速計を開発した。
(2)第2創業のシーズ
 経済環境の変化や法律改正で今までなかったマーケットが突然生まれる。ベンチャーは新しいマーケットに特化してチャレンジすべきだ。中小企業も、新しいマーケットに第二創業として挑戦すべきだ。その場合、資本力、マーケット力を持たないベンチャーに投資、提携して、ビジネスを構築するといい。
(3)第2創業の成功の要件と経営
 新しいビジネスへの挑戦に際して、心がけておくべき3原則を提案したい。
 1.物事の本質はなにか。目指すビジネスは本当に社会が必要とするものか。
 2. 物事にはいろいろな見方がある。一人考えないで、他人の話にも耳を傾ける。
 3. 物事を長いスパンで見るべきだ。現在よくても、10年後20年後はどうなるか。
 このような観点に立ち、新しい分野に挑戦すべきだ。第二創業の有利な点は、自社の資金力やマーケット開発力である。自社に、現在その力があるかどうか、検証する必要がある。社内のコンセンサスも必要である。現在の社員に、なぜ今新しいビジネスに挑戦するのか、しっかり説明しなければならない。
会社は永続性が重要だ。そのため、何年後にはどうなるというアンテナを張り、10年先、20年先までの良循環を維持しなければならない。そのために社長は責任者として事業環境を適切に判断し戦略機能を健全に活用させる努力が必要である。
(4)私の夢 地中飛行機
 東京・大阪間に地下トンネルを作り、飛行機をとばすアイデアである。地面効果を利用することにより浮力を確保し、10センチから50センチの上を飛ぶ。実験により技術的に可能であることは確認済みであり、小さなエネルギーで速く走る。その利点として以下の4点がある。@大阪駅の地下など、アクセスが簡単。A落下事故がない。B天候に左右されず利用できる。C.エネルギーが少なくてすむ。


3.講演を振り返って
 本田氏は、独特の着眼点と迅速な意思決定でリーダーシップを発揮しておられる。これまでの風洞の設計・開発で東大チームの協力がえられたのは、周りの意見に柔軟に対応したのみならず、誠意と信念をもって素直に取り組む姿に共感が得られたものと推測します。ベンチャーの育成にも情熱的に力を注がれています。大成されてなお夢を追う一面もあります。理想的なリーダーとして尊敬の念でいっぱいです。自分達もありたいと夢を膨らませた1日でした。

記録担当院生 桜井  健
湯澤 幸子

/ 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11 / 12 / 13 / 14 /

目次へ戻る