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大阪市立大学大学院 創造都市研科

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2004年度(2004.4~2005.3) ワークショップ講演

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■第3回ワークショップ(2004年4月22日開催)

●ゲストスピーカー:グローバルベンチャーキャピタル(株)社長 長谷川 博和氏

タイトル:「私の体験的VC論 -どの視点で探し、どう支援するか」

1.コンサルタントからベンチャーキャピタリストへの経歴
・大学3年次 公認会計士合格
・1984年 野村総合研究所 自動車業界のトップ証券アナリスト
・1993年 ジャフコ 投資調査部
・1996年 GVC会社設立
4人パートナー制をとり、一人につき5社を担当、計20社程度投資
年間ビジネスプラン持ち込み数:870社の内200社に絞り込む→
社長面接で20~30分で結論→2社投資

2. どのように投資先を決めているのか
 長谷川社長ほかパートナー自ら投資先の取締役として参画して、社会貢献を考え一緒にIPOを目指していける(会社ではなく)人に投資をしている。アーリーステージ時に投資しているので、例えば会社の辞め方や奥さんの説得、事業計画書作成のアドバイスから始めている。そこまで細かなアドバイスを行うので投資先地域は東京から名古屋までである。それ以上距離があると経営に参画できなくなるからである。
 そして4つのリスク(開発・マーケティング・人材・ファイナンス)が高いか低いのかだけではなく、どのようにアドバイスしながらコントロールできるのかを考察している。例えば人材リスクの場合、社長が聞く耳を持たない人はアンコントローラブルと判断して絶対投資はしない。

3. コンサルの特徴
  アーリーステージで大事なことは時間ポートフォリオである。企業にとって一番大事なのは良い製品を作りそれを販売することである。例えば販売提携として大企業のアライアンスを組む場合でもベンチャー企業では相手企業のキーマンに会うまであちらこちらの部所をたらい回しにされ、時間の無駄になるのでGVCのルートを使い、社長や副社長などと会い、トップダウンですばやくアライアランスの手助けを行う。そういうコンサルによって時間のポートフォリオを作成していく。

4. 成長期で気をつけること(失敗談)
  例えば成長率25%を見込んで固定費を先行投資して目標を立てたが23%しかなかった。けれども損益分岐点は越していて業界平均20%成長なので一見順調だと判断する人がいる。しかしそういう判断はしてはいけない。固定費が原因であっという間につぶれる場合がある。固定費をきちんと把握するべきである。

5. ベンチャーが成功する時期
  ワインに例えるとブドウが不作のときほどよいワインができるようにベンチャー企業も不況で創立した企業ほどよい企業である。今IPOで騒がれている企業は2000年ITバブル崩壊時に創立してきた企業なのでよい会社だといえる。

6. 私(学生)が感じたこと
  長谷川社長はIPOの成功は紙一重であると言っていた。それをいかにして会社・創業者をコントロールしてIPOまで育てていくかは偶然に起きるのではなくコントローラブル・リスクによってハイリターンが望めるのだということをこの講義で感じた。
  また失敗しても最後まで逃げず債権者に頭を下げる人に投資しているので、その人が生活に困っているのなら顧問料を払ってでも雇うこともしている。そこまで見込める人を投資しているのだから相当人重視のVCだと感じた。
  GVCのようなベンチャーキャピタル会社はまだ日本には少ない。アーリーステージにおける「エンジェル」が増えれば、IPOを目指す人が日本でも増えていくのではなかろうか。


以上


記録担当院生 飯田 青江

 

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