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大阪市立大学大学院 創造都市研科

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2005年度(2005.4~2006.3) ワークショップ講演

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■第8回ワークショップ(2005年6月2日開催)

●ゲストスピーカー:(株)モック 代表取締役社長 兼 CEO 山田 納生房 氏

タイトル:「宴会サポートビジネスで株式公開 -ライフスタイル・コンシェルジュとしての新しいビジネス展開」

1.山田 納生房 氏の略歴
1963年12月 愛知県生まれ。愛知学院大学卒業後、1986年4月 (株)CBCテレビ映画社入社。
1989年6月 飲食業のプロデュースを開始。
1991年4月 結婚式の2次会サポート事業を始める。
1994年4月 (株)モック設立、代表取締役就任。(名古屋中小企業投資育成(株)から設立出資を受ける)
1997年4月 東京進出。
2003年4月 東京証券取引所マザーズに株式上場。

2.(株)モックの概要http://www.moc.co.jp
資本金9億8,850万円、従業員数592名【連結】 (2004年12月31日時点)
売上高6,529百万円【連結】(2004年6月期)
事業内容
  (1)飲食店に対する集客サービスおよび販売促進活動全般のサポート
  (2)結婚式等のプロデュースならびに付随する商品の販売
  (3)インテリアの販売

3.講演内容
●創業のベースにあるもの
 (株)モック(M.O.C.)とはマテリアル(Material)、オーガナイズ(Organize)、コミュニケーション(Communication)の略であるが、そもそも同社創業のきっかけは、山田社長の祖父によって設立された家具製造業に溯ることができる。
 実家は大手メーカーの資本参加のもと下請企業として40年以上にわたって製造業を営んでいたが、ちょうど(株)モック立ち上げの年に倒産するに至った。高度成長下、受注した量をそのまま生産するだけで成長する企業、山田氏には「考えない人の集まり」にしか見えなかったと言うが、あっけない最期を目の前にして、消費者(需要者)の見えないビジネスの怖さ、現金商売の有利さを実感したという。このことは「半面教師的」に以後の同社の成長にとって大きな教訓となり、「人を育て新規事業のイマジネーションを生む」ことを至上命題とする同社の考え方の基礎となっている。

●資金調達にあたって
  設立当初の資本金額1000万円の内400万円は名古屋中小企業投資育成(株)の出資によるものであった。出資交渉に当たって2年間で200回もの訪問、説明を繰り返した山田社長は、「出資者は社長しか見ていない」、「本気度が伝わるかが重要」と当時を振り返る。
  全額自己資金で調達出来たのにもかかわらず、半官半民の出資先にこだわり出資を得た。この点に関しては「誰が出すかが重要」、「集まる資金の意味と色がポイント」とも。結果、波及的な信用力がつき、第三者に自らの信念や企業のビジョンを認めてもらったことが成功への大きな自信になったという。


講演中の山田社長

●事業の推移
  (株)モックのビジネスとは消費者と事業者(飲食店)をマッチングさせるビジネスであるが、当初はマーケットの規模、効率性という観点から、結婚式の2 次会に焦点を絞って事業を開始した。事業化に当たってはサプライヤーである飲食店を「機能」「性能」から絞り込み、需要者であるお客様のニーズを「表層的」「深層的」の2面に分けて分析しデータベース化を行った。
  同社のビジネスモデルは、お客様を、ニーズに最もマッチした飲食店に「送り込む」すなわち「送客」することによって飲食店から手数料(売上の約20%)を徴収する成果報酬型システムである。同社の強みは、充実した(検索項目の)データベース活用によるマッチング・システムであり、結果として需給者双方の満足度向上に繋がっている。
  その後の事業展開としては、宴会幹事代行サービスである「幹事さんいらっしゃい!!」(現在の「グルコン」)や「ウエディング」に関連する事業(ウェディング・プロデュースの「ハニーズ」、直営レストランの運営、ウェディング・プランナー養成講座、ジュリー(婚約・結婚指輪)専門店を運営する子会社「プリモ・ジャパン」、引出物専門店「ヴァンサンカンスティルアン」)、さらには生活関連事業のインテリア販売「ラユンヌ」へと面的拡大を遂げている。
  将来的な取り組みとしては、主力事業である飲食店サポート事業の強化のほかに、団塊の世代に代表される「アクティブ・シニア」、「リッチ層」等の新しいマーケットをターゲットとした新規事業が検討されているようである。なお、ウエディング関連では巨大な中国市場をターゲットに既に上海への進出が図られている。また、「ソリューション型マーケティングカンパニー」を目指す同社にとって飲食店向けコンサルティング・サービスの拡大は重要なテーマであり、今後さらに大きな利益貢献が見込まれている。

●記録担当者の感想
  「創業当初の資金調達の決め手は」といった問いに「眼力(めじから)」と即座に答えられた山田社長、確かにその眼の輝きには他人を圧倒するパワー、説得力を感じる。「成長には人材のレベルが重要」と説かれるご自身もこれまでの環境や接した人の能力を吸収して急速な進化を遂げられてきたのであろう。結果、寂しがり屋の「お金」と「情報」は、山田氏のような有能な存在のもとで集い「M&A」などの形となって姿を現わす。若い頃からいつも「仕切り屋」だったカリスマ、そして自らがトップを務める(株)モックはこれからも「ライフスタイル・コンシェルジュ」として顧客サポート力を強みに需給者双方の「生涯顧客化」を目指していくのであろう。


山田社長を囲んで

以上


記録担当院生 小山壽一、上杉淑夫

 

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