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大阪市立大学大学院 創造都市研科

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2005年度(2005.4~2006.3) ワークショップ講演

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■第16回ワークショップ(2005年7月28日開催)

●ゲストスピーカー:ビービーネット株式会社 代表取締役社長 田中 英司 氏

タイトル: 「元気出せ関西・大阪ベンチャー育成の観点から創業のリスクを低減する方法・・・ベンチャーはアドベンチャーではない」

2004年4月15日WSでの前回の講演参照

1.ゲストスピーカーの略歴
  ダイハツ工業に4年2ヶ月勤務の後、起業目的で退職。起業のための勉強をするために船井総合研究所に入社3年7ヶ月のコンサルタント生活の中で製パン・製菓の支援事業に目をつけた。その後業界を深く勉強するためにクッキーメーカーのちぼりに就職、2年半の勤務をした。十分な準備をした上で、1995年起業。2000年にビービーネット株式会社を新たに設立。中小規模専門店の総合サポーターとして業界毎に特化したポータルサイトを運営。上場企業に成長させた。

2.講演要旨
自身の起業体験と130社を超える投資関与会社の各々の経験から企業の厳しさをお話された。事業は失敗してはいけない。起業するからには成功させることが必須。起業の失敗の裏にはたくさんの不幸なことが起こる。起業とはそれだけ重大なことである。成功する創業のためには、(1)事業目的に正しく大きな大儀をかかげる。「このテーマは人のためになります。社会のためになります。」この大儀が欲しい。起業家のほとんどはこれを持ち合わせているが、(2)その大儀を自分自身が掲げる理由を持つことが大切だ。自分でなくてはならない理由である。それをとくことが説得力につながる。そして、(3)世の中・社会のメカニズムを出来る限り知っていること。これは、企業人生活から学ぶことが多く会社での経験を大切にするべきである。取引先との付き合い、銀行のしくみ、等々、社会のしくみをしっている。その常識が身についているということ。知見が必要である。だから、余り若年よりも社会人経験豊かな人がいいと言える。(4)初期の資金は自分で貯める。起業しようというものが事業のために300万円程度の資金準備はできるはずである。企業を運営していくうえでの心得としては、事業は勝負(命)をかけて「イチかバチ」かのようなことをするべきではなく常に最悪のことを考えて慎重に、大切に運営していくものである。経営とは、1割の技術と9割の哲学(考え方)で成立するものである。世の中は正しいことを一生懸命やればうまくいくようになっているし、原因と結果は長期的に皆に公平である。と話された。経営は勿論のこと、人生哲学まで教えていただいた。

3.質疑応答
(1) 事業立ち上げ資金を支援しているが、何を見て判断しているのか。
当社とアライアンズが取れること。ただ、成長してくれればいいのだと。本気でやっているか、心意気を見ている。決算状態(B/S)を見れば経営者の人生観がわかる。沢山の決算書を見てきた結果だが、P/L、B/Sを通して経営者が見える。
(2) 創業支援事業の打率はどのようなものか。
ホームランはないが、打率は決して低くない。 ヒットを積み重ねるだけである。決してホームランを打つ必要もない。失敗しないために慎重に創業すべきで、リスクを取ってはいけない。創業して一日目から売れないことを自覚し、上手くいかないことを前提にお金を準備する必要がある。また、お金をどう使うか知恵を出さなければならない。
(3) 経営で大事なことは何か。
正義。会社が大きく、強くなればなるほど、正しくないことは止めておく。結局、それが得をする世の中になっている。


講義で熱弁をふるわれる田中社長

4.講演後記
  田中社長の話される1つ1つの内容にはすべて実体験の裏づけがあり、テンポ良く、あっさりと話される中にも深い経験値が盛り込まれていた。説得力がありお話に引き込まれていった。起業に対する心構えと、覚悟、厳しさがひしひしと伝わってくる中、一生懸命正しいことを続ければうまくいくようになっているというお言葉はエールのように聞こえた。



講義後の田中社長を囲んで

以上


記録担当院生 坂本昇子、隅田紀雄

 

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