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2007年度(2007.4~2008.3) ワークショップ講演
■第8回ワークショップ(2007年11月22日開催)
●ゲストスピーカー:有限会社TTプロダクツ 代表取締役社長 谷山 照氏
タイトル: 独立創業、倒産、そして復活
<はじめに>
「独立創業、倒産、そして復活」は、ベンチャー企業の起業を目指す者に参考になると思います。この日は自主廃業の経験をされて、新たに起業された谷山照氏の講話をお聴きしました。
<講師について>
父の鉄骨加工業を再建し、川砂の輸入、あさり・はまぐりの輸入、自主廃業、そして有限会社TTプロダクツを設立し、日本の寿司ネタをタイに輸出する事業を始めたが失敗し、現在、ベトナム産ライスペーパーの商品開発と国内販売に取り組んでおられます。
<講話内容>
* 父の、家業の建築鉄骨加工業に従事し順調に推移したが、父の他界後に叔父に得意先に奪われる。電卓で鉄骨原寸の型をとり、工期短縮で仕事をすると、平成2年2月から、建築の注文が多く来るようなる。経営順調で年商1億になり、弟に経営を譲る。
* ・セメント用骨材が海水の洗浄不十分で問題になり、建設ラッシュで骨材不足が起こった。景気が下がる事はないと確信し、山照貿易(株)を設立する。北朝鮮より建設用川砂を輸入し、当初は舞鶴港等に入れる。しかし土地転がしへの課税強化など不動産融資総量規制等により、バブル経済崩壊で建設需要がなくなり、川砂輸入貿易は赤字になる。
* ・次に、川砂輸入時代の知人の紹介で北朝鮮より、生きた蛤の輸入を始める。市場便りなどでの調査で儲かると確信し、漁船一杯の300kgの蛤を輸入する。蛤の量が多すぎた為に、すぐに売り買いができず、仲買人が10日で売ってしまい、一瞬にして、赤字になる。生の海産物を止めて、アサリの抜き身の冷凍加工品を仕入れることにする。しかし冷凍具合の調節の失敗で売れる商品にならず、また失敗する。
* ・自主廃業をすることにした。再建出来るかどうか、弁護士に相談する。弁護士は破産宣告を進めるが費用に100万円の金が必要との事。仕入先に頭を下げて、借金を値引いて貰い、家庭裁判所で公の書類を作成して、仕入先に提出し、債権を安くして貰う。破産宣告も10年経てば、普通に事業が出来るとの事です。金融機関のブラックリストは5年で消えるらしい。
* ・ 次に就職を考える。工業高校出身で建築に自信があり、大手建設会社の就職に応募をする。しかし不採用になる。採用試験の基準が分からないので、就職活動は断念した。
* ・ 10年のブランクがあるが経営者の経験がすべてであったので、経営をするのがベストと思う。300万円で有限会社TTプロダクツを設立する。タイのバンコックでは寿司ネタのトロが一貫当たり1000円しているので、円とバーツの交換レートで利益が十分に出ると考える。「生」は以前に失敗しているので、大手食品会社から冷凍のネタを仕入れる。仕入れ値50万円のネタがバンコックで150万円の価格で売れる。現地の営業マンを雇い、3人の共同出資で始めたが、タイの商習慣や販売方針を巡って3人の意見が纏まらずに、断念をせざるをえなかった。3人よりも2人のほうがパートナーとしてはよいようと思います。
* ・ 景気が悪くなると支払いをしない人、取引のアラを見つけて支払いをしない人、鼻から詐欺を目的にする人もいる。現地確認、現物確認をしないと詐欺師の思う壺になる。
* コンゴでは銅をイギリス相場の2割減で仕入が出来るので、相場の1割引きで売っても儲かると韓国の知人の話があった。コンゴ・タンザニヤのその場所は山賊が出るらしい、関税も要るらしい、従って国営の処に直接に銅を買付けに行った。150万円の調査費をかけたが結局のところ止めた。カントリーリスクというものを痛感した。
* ・今はベトナムのライスペーパーの輸入と販売をしている。ベトナム人の知人がいて、5年位前にライスペーパーの販売を進められたがその時点では販売を考えてはいなかった。2年位前より、販売を始めた。業界リーディングカンパニーのライスペーパーが市場の90%を抑えていて、全てのスーパーに商品が置いてある。売上が一店舗一日で3000~5000円位と思われる。バイヤーに聞いても同じ答えであった。私がスーパーの前で、調べた結果も同じであった。現場を見て、調査する事は重要です。これをパッケージで売れば商売になると思い、私は15枚パッケージ300~400円のものを100円で売ろうとしました。大手食品卸売会社から取引口座を開いてくださいと言われました。そこで私はコンテナーに1箱240個入りものが500箱入っているものをタイに発注しました。しかし大手食品卸売会社から注文が来ない。担当者が辞めていた。大阪で営業をしたところ、一袋100円の商品は現場でいい評判でした。しかし、口座開設は一商品に取引台帳が1冊いり、手続きが面倒で、問屋を通して欲しいと要望される事が多かった。販路の開拓に中小企業基盤整備にも行った。担当者はビジネスマッチングで「チェーン店」を紹介すると言ってくれますがその後は連絡が無い状況です。新商品として、業務用に凍らせて使うライスペーパーを特許出願中です。従来の使い勝手の悪いところを改良しています。現在、業務用ライスペーパー用企画書を示しつつ、冷凍ライスペーパーの作り方・もどし方の映像化に苦労をしていますが、飲食店に販路を拡大していきたいと考えています。
質疑応答では、倒産時の状況やライスペーパーの利用の仕方や食べ方等に質問がありました。
以上
担当:上野 亮
