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大阪市立大学大学院 創造都市研科

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2009年度(2009.10~2010.3) ワークショップ講演

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■第08回ワークショップ(2009年11月26日開催)

●ゲストスピーカー:パーククイーン開発株式会社 代表取締役 小川 惠司氏


タイトル:倒産経験者が語る 倒産した経営者に降りかかってくる生の姿

1. 講師紹介
1949年 大阪市阿倍野区天王寺町 生まれ。同志社香里高等学校、酪農学園大学酪農学部を卒業。実父の経営する菓子製造販売会社へ入社した後、1982年に義父の経営する馬場工務店へ入社。その後、様々な経験をし、1989年11月17日に現在のパーククイーン開発株式会社を設立。現在の主たる駐車場事業は2003年5月より事業を開始。

2. 講義内容
1:倒産までの経緯
(1)現実に体験された倒産にまつわる事象
 いくら仕事が欲しいとはいえ、不採算事業ばかり請け負うと資金繰りが悪化し、徐々に会社の体力を消耗していく。
 倒産による社会的地位の喪失への恐怖から資金繰りが悪化しても、なかなか破産申立への決断ができず、時間を要した。
 葛藤と決断の間で揺れ動く精神状態からプライドが崩壊した。

(2)裁判所への破産申立の実際
 申立内容を事前に従業員へ公表することによる破産処理への悪影響は計り知れないものがあり、絶対に行うべきではない。つまり、情報を事前に知った債権者は自宅へ押しかけるなどするし、一部債権者のみへの情報流出はオーナーへの信頼を喪失させる。
 本当の意味での破産処理対応は破産申立を行った後からである。

(3)裁判所への破産申立に対する事務処理
 債権者への事情説明や家族の安全対策などがある。
 また、破産処理後は生活環境が一変する。クレジット契約が制限されるし、自分自身に起因した事であるが、信頼喪失からくる対人恐怖症などもある。

2:同じ事業フィールドでの再起へ
(1)家族の支えと友人の支援、そして、顧客との新たな信頼関係構築
 家族の支え(最も偉大な支えは妻であった)と友人の支援(事務所スペースの提供など)があり、再度自分の得意とし、またこれしかなく、せざるをえない事業で再起をスタートさせた。しかし・・・一度落ちた信頼を取り戻す事は難しく、自分では社長になれない現実があり、新たな事業開始に際しては、家族を代表者として事業を再開した。

(2)これまでの経験から
 ①会社は絶対につぶしてはならない。
 ②不調なら無理せず、問題を早期に処理する。
 ③小成功にも決して満足しない。
 ④借金で死なない為の20の法則を遵守する。
 ⑤与えたものしか与えられないのが宇宙の法則(与えた人が私を支えている)。

3:総括
 ①多くを経験してきたが、今が必要で必然であり、ベストである。
 ②倒産にも様々な種類がある。今のうちに多くを学びいざという時に後悔しない事である。
 ③「サムシング・グレート」に尽くす事が最善である。
 ④判断・決断の基礎がブレない価値観を勉強し、身に付けることが大事である。

4:講演に関する質疑内容
(1)倒産後の資金調達方法(与信)、(2)なぜ、倒産前と同じ地域での事業再開ができたのか、(3)従業員の教育に対する考え方、について質疑応答した。

5:所感
 全ての会社は起業しても、倒産の憂き目にあう危険が常に存在している。私達、学生は日々アントレプレナーシップに関する研究を行っているが、今回の企業経営における、厳しい現実を包み隠さず、ご講演いただき、誰しもが想像しない(したくない)であろう、事業消滅の実際を感じ取れたのではないだろうか。今回のワークショップを通じて、普段は絶対に聞くことができない貴重な経験談を拝聴することができ、これからの企業経営に対するリスクマネジメントや事業開始後の経営者としての考え方などをゲストスピーカー自身の経験談を元にお話しいただけたことは、実体験に基づく内容であるだけに本当に勉強になりました。どうもありがとうございました。


講義後アントレ分野学生に囲まれた小川講師

以上


文責:笠原・松田

 

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