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2009年度(2009.4~2010.3) ワークショップ講演
■第07回ワークショップ(2009年5月28日開催)
●ゲストスピーカー:大和證券SMBC株式会社 大阪支店法人第三部部長 竹内 直 氏
タイトル:ベンチャーキャピタルの視点から見た新規事業
1. 講師紹介
農林水産省、経済企画庁を経て、平成元年大和証券に入社。
以来、公開引受業務・引受審査業務などIPO関連業務に携わる。
平成19年より現職。
2. 講義内容
1:ベンチャーキャピタルの役割と現状
(1)ベンチャーキャピタルの役割
■一般的に、ベンチャー企業の多くは事業資金不足、経営管理能力不足等の問題を抱えている。
■スタートアップ、アーリーステージにおける資金供給者として、ベンチャーキャピタルは「死の谷」を越える為の担い手となりうる。VC資金の源泉はVCの自己資金またはVCファンドである。
■また、営業支援等のハンズオン支援を通じて、ベンチャーキャピタルは投資先企業の企業価値を向上させ、IPO支援を実施する。
■ベンチャーキャピタルは、IPOした後には株式売却を行い、キャピタルゲインを獲得することで投資資金を回収する。
(2)ベンチャーキャピタルの現状(VEC統計資料)
■新規上場は平成17年180社から、平成19年49社と激減した。
■ライブドア問題、リーマンショックの影響も大きい。また、乏しくなった上場メリット、引受審査の厳格化、上場後の内部統制の強化等の影響もある。
2:IPO市場動向等が新規事業創出に与える影響
(1)ベンチャーキャピタルの厳しい現状
■IPO市場(株式市場)価格の低下による投資利益倍率の低下。
■新規公開企業の減少による、ベンチャーキャピタル成功打率の低下。
■投資先企業の業績不振に伴う、減損の発生。
(2)日本型IPOモデルの変革
■IPO依存からの脱却、M&Aなども視野に入れたExitの多様化が必要である。
■インキュベート機能、価値向上機能の提供。
■目利き能力向上。
3:IPOの概要と主幹事証券会社の役割
(1)IPOまでの流れと、IPOのメリットとデメリット。
(2)株式公開コンサルティングの内容とコンサルの流れ。
(3)IPO市場の復活。平成2年からの新規公開企業数のトレンドから読み取る復活への可能性および今後の復活に期待される業種業態あるいは注目テーマ。
4:主な質疑内容
(1)IPOの確率について。10社中3社新規公開をどうみるか。
(2)新規公開のポイント。経営者の資質に拠るところが大きい。
(3)銀行融資との対比について。
5:所感
ベンチャー企業の資金調達におけるベンチャーキャピタルの役割は、従来同様今後も極めて重要となろう。ただし環境変化に応じて今後ベンチャーキャピタル自身もそのビジネスモデルを変革する必要があり、かつベンチャー企業側もベンチャーキャピタルの行動変革の動向を注視しつつ、資金調達を含めた財務戦略および環境変化に応じた事業戦略を構築する必要があるものと考えられる。
ベンチャーキャピタルとベンチャー企業の双方のコミュニケーションをベースに、資金調達市場活性化へのシナリオを創造することが今後必要となろう。
以上
文責:加藤秀勲・酒井 眞
